ベトナム「ニューノーマル」へ:政府決議第128号の内容は?
4月末からの、ベトナムの新型コロナ第4波。
18歳以上へのワクチン接種が急ピッチで進み、各地のロックダウンも徐々に緩和。
ハノイでは店内飲食やタクシーも再開したけれど.... 学校の登校はいつ始まるの?
10/11にベトナム政府から「政府決議第128号」(Nghị quyết 128)が発行された。
これからどうなって、何ができるようになるのか、調べたことをまとめてみた。
新型コロナのリスク評価の新基準が公布
ベトナム政府は、10/11(月)に政府決議第128号を公布。(これに伴い、首相指示第15号/第16号/第19号は停止。)
今後は「ゼロ・コビット」ではなく、2021年末までに、新型コロナ対策と社会経済活動の両立(ニューノーマル)を目指す。
具体的には、
- 新しい基準に沿って、4段階のレベルで地域のリスクを評価する。
- 各レベルで、社会経済活動の許可/制限を行う。
レベルは4段階、村・街区単位
レベル分けの指標は以下の通り。
3つの指標:
- 第1指標:人口10万人あたりの1週間の新規・市中感染者数。
- 第2指標:18歳以上の人口の、ワクチン1回接種者の割合。
- 第3指標:新型コロナに対する医療体制。
この指標を組み合わせて、地域を村(Xã)・街区(Phường)の単位で、4段階で評価する。
4つのレベル:
- レベル1:グリーンゾーン(低リスク。ニューノーマル - 新しい常態)
- レベル2:イエローゾーン(中リスク)
- レベル3:オレンジゾーン(高リスク)
- レベル4:レッドゾーン(超高リスク)
各レベルで何がどこまでできる?
これまでは、首相指示第15号/第16号/第19号に沿って、外出や経済活動の制限を伴うロックダウンなどを行っていた。
今後は、政府決議第128号に沿って、新型コロナ対策を行いつつも、社会経済活動は極力停止しない方向。
政府決議第128号では、商品の流通や輸送、生産施設、工事、建設などはどのレベルでも停止しない。
スーパーやレストランなども、レベル4では制限があるけれど、どのレベルでも停止はしない。
レベル1のグリーンゾーンでは、すべての活動が可能。
制限や条件の詳細はこちら:Nghị quyết 128: Đi lại, sản xuất, kinh doanh, dịch vụ diễn ra thế nào?
これからのベトナムの新型コロナ対策は?
引き続き、5Kの順守(マスク着用、消毒、間隔確保、大勢で集まらない、健康申告)が求められる。
更に、スマホアプリなどを利用した、健康申告やワクチン接種情報の登録なども必要。
スマホアプリでワクチン接種証明を提示するには...
電子健康手帳アプリ(Sổ sức khỏe điện tử)への情報登録が必要。
詳しい方法は、在ホーチミン日本国総領事館のトップページのリンクから。
もう一つ、健康申告や感染者追跡機能のある、PC-Covidも設定した方がいい。
PC-Covid上でワクチン接種情報も提示できるけれど、接種情報は、電子健康手帳アプリ(Sổ sức khỏe điện tử)から同期されるようだ。
ホーチミン市では、商業施設などで、ワクチン接種証明の提示が必要になっている。
ハノイ市では、商業施設などで、ワクチン接種の有無はまだ問われないけれど、入店時の健康申告は必須。
首都・ハノイ市の今後の動きは?
ハノイ市では、10/14(木)午前6時から、店内飲食とバスやタクシーは再開した。(バイクタクシーはまだ停止)
最近のハノイ市の日毎の市中感染者は一桁。
けれど、イベント、ジムやプール、学校の登校など、再開していない活動は多い。
まだ、ニューノーマルへ舵を切るのは、ためらっている印象。
10/10の航空便の国内線の再開直後、ハノイ市は、ホーチミン市からの入域者に対して、集中隔離を適用していた。
その後すぐに、自宅やホテルでの7日間の健康観察に切り替えたけど…。
「ハノイ市はレベル1の「グリーンゾーン」相当」と報道があったけれど、この記事の中でもハノイ市は慎重な姿勢を崩していない。
グリーンゾーン相当なら、学校の登校も再開できるんだけど…。
それだけでなく、国としての方針は、すべての社会経済活動の再開なんだけどね。
ベトナムでは、12歳から17歳へのワクチン接種が開始される。
子供へのワクチン接種についての賛否両論はともかくとして…
12歳未満はワクチン接種できないから、その状況で学校をどうするんだろう。
今後、政府決議第128号に沿って、ウィズコロナの新常態への移行が進みますように。
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