ハノイ駄日記

ベトナムの首都ハノイで、子連れで働き暮らしていた日々の雑記。

ベトナムで「バイン」な食べ物3(スーパー編)

ベトナムには「バイン」とつく食べ物が数多ある。

Bánh(バイン)の漢字は「餅」。

米粉タピオカ粉、小麦粉などを主原料とした、粉物全般に幅広く使われる。

今日は、ハノイのスーパーマーケットで見かけた、ベトナム土産にもできる乾物やお菓子なバインを貼っていく。

 

Bánh tráng(バインチャン)ことライスペーパー

ベトナムと言えばのライスペーパーも、実はバイン。

Bánh tráng(バインチャン)のTrángは「白」。

「白餅」はくべえ...千鳥の昔のネタを思い出すな。

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日本など海外への輸出用は、丸型で厚めのものが多い。

現地では長方形のものもあるし、大きさも薄さも選べる。

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長方形の薄いタイプは、料理に添えられて、その場で手巻きで食べる用。

 

変わり種では、ターメリックやビーツを混ぜた、色鮮やかなものも。

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唐辛子を混ぜたものなんかもある。

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ライスペーパーの上に具を乗っけてピザのように焼いたり、ライスペーパーを細切りにして和物に乗せたり、春巻き以外にも食べ方はいろいろ。

 

Bánh đa(バインダー)と付くものなどなど

バインダーと言うと、カニ入りスープで食べる茶色の幅広麺もそうだけど...

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街中でよく行商されてる、でっかい黒ゴマせんべいもバインダー。

Bánh đa vừng đen(バインダー ブンデン)。

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ベトナムの国内線の飛行機に乗ると、これを大量に運んでるベトナム人をよく見かける。

北部の方のお土産物なんだろうか。

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おいしいっちゃおいしいけど、お味は見た目の通りから塩味を引き算すれば、そんな感じです。

かさばるし割れやすいので、現地で試すのをお勧めします。

 

バインダーの定義がいまいちわからないんだけど、このエビとゴマを練り込んだ、極厚のライスペーパーもバインダーと書いてあった。

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混ぜ物をしたライスペーパーを指すのかもね。

 

日本でも見かける、揚げて食べるタイプのエビせんはバインダーではなく、Bánh phồng tôm(バインフォーントム)。


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Tômはエビ。

Phồngはぷわっと膨らむ様子を表現した言葉だそうな。

 

お好み焼きミックス的なバイン達

日本にはお好み焼き粉やたこ焼き粉があるように、ベトナムにも定番の粉物ミックスがある。

 

ベトナムお好み焼きとして、日本でもある程度認知されているBánh xèo(バインセオ)。

ベトナム南部が本場。

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Xèoは、バインセオを焼く時の音から取ってるそうな。

日本なら「じゅうじゅう」と表現しそうだけど、ベトナムでは「セオセオ」と聞こえるらしい。

 

こちらはベトナム中部の粉物、Bánh khọt(バインコット)。

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バインセオに似てるけど、もっと小ぶり。

 

そしてベトナム北部の粉物、蒸し春巻きのBánh cuốn(バインクオン)。

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Cuốnは「巻く」の意味。

家庭だと、フライパンに薄く広げて蒸し焼きにするみたいだけど、かなり難しそう。

 

バインクオン粉の後にうっすら写ってるけど、中部のフエ料理のBánh bèo(バインベオ)やBánh bột lọc(バインボッロック)などの粉もスーパーで買える。

...粉があっても、特に蒸し物系は作るの難しそうだけど(^^;)。

 

お菓子だってバインいっぱい

ベトナム菓子のコーナーにもバインと付くものは、いくらでもある。

 

ベトナムにもお煎餅があって、ベトナム語ではBánh gạo nướng(バインガオ ヌオン)。


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Gạoは「米」で、Nướngは「焼く」の意味。わかりやすいネーミング。

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この白い砂糖がけなお煎餅は、ほぼ「雪の宿」。

 

Bánh Pía(バインピア)はドリアン風味の緑豆餡のおまんじゅう。

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プレーンと塩卵(アヒルの卵黄の塩漬け)入り。

Bánh đậu xanh(バインダウサイン)は粉末の緑豆と砂糖を固めたお茶請け。

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Đậu xanhは緑豆(ムング豆)のこと。

さっきのお菓子もだけど、ベトナムでは緑豆がいろんなものに使われている。

 

Bánh dừa nướng(バインズアヌオン)はココナッツたっぷりの米粉クラッカー。

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Dừaは「ココナッツ」で、Nướngは「焼く」の意味。

ちょっと固いけど、ココナッツたっぷりで甘い味付けで、お土産にお勧め。

 

昔懐かしな雰囲気のお菓子もいろいろ。

言葉の意味までは調べきれなかっけど、名前だけ書いてみると...

 

左からBánh đồng tiền(バインドンティエン)、Bánh lạt đường(バインラッドゥオン)。

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Bánh đồng tiềnは日本でも激似のお菓子あるよね?!

 

左から、Bánh tai heo(バインタイヘオ)、Bánh dừa sữa(バインズアスア)、Bánh đuôn(バインドゥオン)。

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Bánh tai heoは直訳すると「豚耳餅」。

形からだろうね。

 

番外編「要するにバイン」

これまでのはベトナムらしいバインだったけど、日本人に馴染みのあるものでバインと呼ばれるものもたくさんある。

 

いわゆるチョコパイはBánh ChocoPie(バインチョコパイ)。


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Custasというスポンジケーキのお菓子は、Bánh Custas(バインクスタス?カスタス?)。


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すごーく見たことのあるポッキーやコアラのマーチもバインに仲間入り。


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もち菓子もバインMochi、オレオもバインOreo。


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そりゃ、要すればバインですが(笑)

 

…とベトナム在住中は思ったけれど、帰国した今よく考えてみたら…

日本だったら、外来のものは音だけをカタカタ表記にすることがほとんど。

けれど、べトナムでは「これは粉物だよ」とカテゴリーを付けている。

 

あれ?ベトナム語の方ががんばって訳そうとしてない?

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こんな感じで、ベトナムにはらしいバインも外来なバインも数多ある。

バインを網羅するのは到底無理なので、これ以上のバインは、ベトナムであなたのその目で確かめてみてください。

 

書き始めてからだいぶ時間がかかってしまいましたが…

これにてバインシリーズ完結!

よろしければ、他のバインのお話もぜひ。

 

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