ハノイの市場や行商で買い物するとき
ハノイには、スーパーもあるけど、市場や行商もたくさんある。
ハノイに来たばかりの頃は、市場や行商が、これぞ東南アジアって感じで、まぶしく見えた。
せっかくハノイに住むなら、市場や行商での買い物を体験しなきゃ!
と思っていたんだけどなあ…
市場や行商に対しての、来越当初の憧れと、現状について、書いてみる。
ハノイの市場と行商の風景
市場は、場所が決まっていて屋根があるものから、ただの路上で唐突に商いをしているものまで、大小様々。
行商は、ホアンキエム湖などの観光地では天秤棒を担いだ人を見かけるけど、フツーの街中では自転車に平たい大きなカゴを乗せている人が多い。
ローカルな買い物に憧れていたんだけど…
市場や行商で買い物する場合、値段がついてないので、百戦錬磨の商人との価格交渉が必要だ。
当然ベトナム語だけど、スマホに数字を打ち込んで見せても大丈夫。
言葉よりも、相場がわかっているかが大事。
相手も商売だから仕方ないのだけど、たまに(特に行商)、
「2kgからじゃないと売らない」とか、
「(子どもにガンガン試食させつつ)あれも買えこれも買え」と、
こちらの必要以上のものを売ろうとしてくる人もいる。
そんなやりとり自体を楽しめる人もいると思うけど、
自分的には何かがガンガン削られる感覚…
ハノイで暮らし始めてから、あらためて自覚したのだけど、自分はビビりだ。
まあまあのチキンハートの持ち主だ。
そんな自分にとって、市場や行商での買い物は、
- 気力と体力と時間が十分にあるとき、
- そこでしか買えないものがある場合、
- クエスト的にやってみる!
ものとなった。
買い物の結果が納得できてもできなくても、がんばった自分をほめてあげるのが大事!
それでも市場へ行くとき
というわけで、私は基本的にはスーパーで買い物をしている。
でも、ハノイには、なぜかスーパーには並ばない、おいしい果物がいくつかある。
旬が短い果物も、出始めの時期にいち早く売り出すのは、市場や行商だ。
写真はないけど、桑の実や、ベトナム中部の高地ダラットのいちごも。
どれもとてもおいしいが、ライチ以外は、スーパーで見かけないので、適正価格で買えているかは、自信がない。
そして、旬がいつなのかイマイチわからないので、見かけたら即買い!
この冬のヒット、ちびみかん
これまでに挙げた果物もおいしいが、この冬は、小さいみかんが食べたくて、市場をちょこちょこ見に行った。
ハノイに来て4年近く、これまではずっと思っていた。
みかん、味がしない…
写真の右のように、スーパーでは、日本のみかんに、色もサイズもそっくりなものが売っている。
けれど、むいて食べてみると、粒の感じや香りは、ポンカンに近いように思われる。
酸味はほとんどない。あと、かなり味が薄く、ぼんやり甘い。
冬は、コタツがなくても、せめて甘酸っぱいみかんが食べたい!
スーパーで、見た目は日本寄りなみかんを買っては、コレジャナイ感を味わい続けたある日…
職場でもらったことがある、3cmほどの小さいみかんを市場で見かけた。
そういえば、あのみかんは、日本のみかんに近い味だった気がする…
そう思って足をとめると、お店の人が一つむいて、試食させてくれた。
(市場や行商は、買う前にガンガン試食させてくれる。)
こ、こ、コレだー!!!
鮮烈な香り、濃厚な甘味、全体を引き締める酸味!
日本のみかんと同じ系統だけど、全ての味がもっと濃い気がする。
このみかんは、クウィッ(Quýt)と言うらしい。1kg2.5〜4万ドン。
スーパーのみかんには、カム(Cam)とあったので、サイズの違いじゃなくて、種類が違うようだ。
調べてないから確証はないけど、漢字にすると、Camは柑、Quytは橘じゃないだろうか。
(ベトナム語には、漢字由来の言葉がたくさんあるらしい。)
価格交渉は相変わらず苦手だけど、たまには冒険すると、ときにはうれしい出会いがある。