ハノイ駄日記

ベトナムの首都ハノイで、子連れで働き暮らしていた日々の雑記。

ベトナムの職場で日本語オンリーで働く日々

私がフツーに話せる言語は日本語のみ。

職場の他のスタッフはほぼベトナム人

英語が話せる人々もいるけど、主に仕事で関わる人々はベトナム語オンリー。

間に日-越の通訳(ベトナム人)に入ってもらっている。

今日は、ベトナムハノイの、私の職場でのコミュニケーションについて、書いてみる。

 

日本語で話せるなら楽ちん?

はじめに、上司から「職場では日本語で話せばいい。」と聞いたとき、ホッとした。

私は、英語は得意ではないし、ベトナム語は全く話せない。

 

でも、実際に通訳を介してやりとりするのは、思っていたより、ずっと大変だった。

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特に来越当初は、ベトナム人スタッフに教えることが多く、日々、研修。

不慣れな講師役で、まだ付き合いの浅いベトナム人スタッフを相手に、一日中、しゃべりっぱなし。(通訳の人はもっとしゃべりっぱなし。)

通訳してもらう時間があるから、研修の時間は倍以上かかる

 

そして、

  • 自分の話すことが、まず通訳に正しく伝わっているか。
  • 通訳が話すことが、相手に正しく伝わっているか。

いろんな人の表情や雰囲気を見ながら、どう伝えたらいいのか試行錯誤。

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文化的な背景のちがいから、例え話や「常識」が通じないこともある。

うまく伝わらないときに、

だれが/どこで/なぜ

勘違いに至ったのか、分析すべき要因が多い。

 

英語ならどうなのよ?

日本語が伝わらないとき、つい簡単な英語で言い換えたりするけど、効果があるかは、もちろん相手による。

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私の職場の通訳は、「実は英語の方が得意。」という人もいれば、「外国語は日本語だけで英語は無理!」って人もいる。

外国語と言えば、英語から入るのかなと思いきや、必ずしもそうとは限らないようだ。

 

通訳を除くと、私が主に関わっているメンバーでは、1人だけ、片言で英会話ができる。

あくまで片言なので、超シンプルな指示/確認はともかく、複雑な話は無理。

 

先日、作業指示を伝えている途中に、通訳が緊急の別件で席を外してしまい、残されたのは外国語不得手な5人(私を含む)。

片言英語のスタッフに、「Can I speak English?」って一応聞いてみたけど、

 ス:My English is NO good... (えっと、自信ないです…)

 私:Me too!(同じく!)

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ってことで、みんなで苦笑しつつ、一旦解散。

通訳が戻ってから、打ち合わせを再開した。

 

片言の人との日本語会話は?

スタッフの中には、超片言の日本語ができる人もいるけど、同じ片言なら、英語の方が会話しやすい

なぜなら、外国人がどんな表現/語彙から順に日本語を学習するのか、知らないから。

仕事上のコミュニケーションは厳しい。

 

それでも、日本語学習中の人は、日本人相手に実践したいよう。

飲み会など、ちょっとしたときに話しかけてくれる。

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曰く、

ベトナム料理、好きですか?」

「料理はよくできますか?(料理は上手ですか?)」

「今日はとても暑いです。来週はもっと暑くになります。」

って感じで、中学の英語の教科書みたいな会話になる。

 

日本語でベトナム人と話すときに気をつけていること

常にできているわけではないけど、誤解なく意思疎通できるよう、私が実践していることを書いてみると…

 

最初に、話の目的と概要を明確にする

これは日本人同士でも同じことだと思うけど、話を理解しやすいよう、最初に、コミュニケーションの目的や概要を明確にする。

  • 新しい案件の説明をします。この作業の目的は...。作業内容は主に3つです。1つ目は...

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相手を責めるつもりがないことを伝える

おそらく、ベトナムは、何かあったときに自分の主張ができないとダメな文化なんだと思う。

トラブルがあった際に話を聞こうとすると、「私は悪くない。なぜなら...」が始まって長くなりがち。しかも原因が分析しにくい。

まず「怒らないよ。」を伝えるようにしている。

  • この件でミスがありましたが、状況を教えてください。
    私はミスを怒ってません。
    みなさんが何に困っているのかを知って、必要ならやり方を変えたいです。
    まず、○○のときはどうしましたか?

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時制の認識が合っているか注意する

ベトナム語は現在/過去/未来で動詞が変化しないらしく、日本語話者と話していても、時制がよくわからないことがたまにある。

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時制があやしいときは、「もう」「まだ」と付けて確認している。

(ペラペラの英語話者も、「Already」「Not yet」を連発している。)

 

通訳しなくても理解できる言葉を混ぜる

あくまで可能な範囲でだけど、例えば、ソフトの操作を説明するときは、なるべく、ソフトの英語UIをそのまま言うようにしている。

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スタッフにとっては、私の話の中にわかる言葉が出てくると、これからどんな話が始まるか、多少は想像しやすいだろう。

私自身も、スタッフが通訳に何か話しているときに、会話の端々に出てくる機能名などから、どんな質問がくるか、シミュレーションしている。

 

言ってもダメなら見せてみる

言葉でうまく伝わらないときは、見ればわかるようにする。

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実際の操作を見せるだけでなく、その場で、紙に簡単な図を書くだけでも、お互いに話しやすいことがある。

 

おわりに

あとは、効果のほどはさておき、数字など、知っているわずかなベトナム語を混ぜて話したりもする。

最近、「ホンカンニャー(いらないよー)」とか「ホンサーオ(大丈夫)」の発音がやっと通じるようになったので、調子に乗って時々使っている。

実践していることは、よく考えてみると、別に外国人相手じゃなくても、 使えることもあるかな。

通訳の必要があってもなくても、わかりやすいコミュニケーションを心掛けたい。

 

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