涼しい時季にはまっていた、ベトナムのローカル朝ごはん探検。
暑さとともにコロナ本格化で、最近はご無沙汰。
だいぶ前のことだけど、近所でブンジウクアを食べた。
路上で堪能、ブンジウクア
4月某日、近所のお店へ。
朝の8時前、お店は大盛況。
メニューはこちら。
Bún Riêu Cua(ブンジウクア)は、トマトとカニ入りの汁麺。
トッピングがBò(ボー)=牛、Giò(ゾー)=肉の練り物、Đậu(ダウ)=豆腐だな。
Ốc(オック)=タニシも定番トッピングだけど、このお店は置いてないようだ。
Trứng vịt lộn(チュンビロン)=孵化直前のアヒルの卵もあるのか。
未体験だし、挑戦する勇気はわかない(^^;)けど、軽食の定番らしいよ。
店頭では、大鍋にトマトの入ったスープがぐつぐつ。
それぞれの具材を指さして、全部乗せで注文。
店内の席もあるけど、路上に座って、待つことしばし。
ブンジウクアのボー・ゾー・ダウ、キター!
いただきまーす!
ブンジウクアの全部乗せを実食!
ああ、いい匂い。
まずは、スープを一口。
トマトとカニの旨味がたっぷりで、沁みる。
麺は、米粉の生の丸麺のBún(ブン)。ちょい太目。
腰はないけど、つるんとおいしい。
欲張ったトッピングは...
Đậu(ダウ)こと揚げ豆腐。
スープがじゅわっ。
Bò(ボー)こと牛肉。
スープでさっと火を通した牛肉は、ほどよい噛み応えで、旨味たっぷり。
この牛が、追い出汁になるんだよね~。
Giò(ゾー)こと肉の練り物。
軟骨やキクラゲも入った、豚肉の皮なしソーセージ。
ぷりっと食感もよくて、うまー。
卓上の青い金柑も絞って...
野菜も入れよう。
レタス、紫蘇、キンゾイ、バナナの花が食べやすく切られてる。
更に酸味と、香りや食感が加わって、これぞブンジウクア。
あったかいトマト入りのスープに紫蘇が合う~。
おいしゅうございました。
ブンジウクアに、ボーとゾーとダウを乗せて、お会計35kドン(約175円)なり。
ブンジウクアの旨味の土台を探してみた
ブンジウクアをブンジウクアたらしめている、カニとトマト。
市場やスーパーで探してみた。
スープの中に入っていたカニこと、Cua(クア)はすりつぶされている。
見た目はいまいちだけど、カニの旨味がぎゅっとしてて、おいしい。
その正体は市場を探すと... いたいた。
ブンジウクアのCuaは淡水の小さなカニ。
これをすりつぶして、殻をこしたものを料理に使うんだそうな。
生のカニを調理するのは大変なので、冷凍コーナーには、すでにペーストになったクアもよく売っている。
ブンジウクア以外にも、スープや鍋の出汁に使うようだ。
もう一つの旨味のもと、トマト。
ベトナム語でトマトは、Cà Chua(カー チュア)。
固くて水分少な目。ベトナムでは加熱調理されることも多い。
スーパーでトマトを使ったお惣菜を探してみると…
高菜とトマトの炒め物。
こちらは、揚げ豆腐の肉詰めのトマト煮セット。
そして、淡水魚とパインとトマトの酸っぱいスープ、Canh Chua(カインチュア)セット。
トマトは旨味のもととして、ベトナムでよく使われているんだな。
おまけ:ブンジウ?ブンリュウ?
ベトナム料理のトマトカニ入りの汁麺、Bún Riêu Cua。読み方は?
「ブンジウクア」という表記は、ベトナム北部。
北部では、Rはザ行に近い音になる。
南部では、Rはラ行に近い音になる。
ベトナム語は、地方によって、同じつづりで発音がちがうものがある。
また、同じものを指す言葉自体がちがうこともある。
例えば、孵化直前のアヒルの卵は、北部ではTrứng vịt lộn(チュンビロン)、南部ではHột vịt lộn(ホビロン)。
まあ、このカタカナ読みで発音しても、ベトナム人には伝わらないんだけど(^^;)。
それでも、北部のハノイなら、「ブンリュウ」ではなく「ブンジウ」って言った方が、伝わる確率が上がるだろう。たぶん…。
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